『合金めっき』は2種類以上の合金めっき液中に製品を浸漬させ、皮膜を形成させるめっき方法です。
『複合めっき』は単一金属のめっき液中に微粒子を分散させ、その単一金属と微粒子を製品上の皮膜に共析させるめっき方法です。
目的としては、通常の単一金属めっきでは得られない機能の付与や特性の向上で使用されます。
例:Ni-P-PTFE(ニッケル-テフロン)、Ni-B(ニッケル-ボロン)、Ni-P-W(ニッケル-リン-タングステン)、Ni-Sic(ニッケル-セラミック)
撥水性・離型性のニッケル-テフロン、滑り性のニッケル-リン-タングステン、耐熱性のニッケル-ボロン、耐摩耗性のニッケル-セラミックなど、さまざまな合金・複合めっきにも対応可能です。
用途 | 潤滑性、非粘着性、高硬度、撥水性、耐食性 |
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取扱商品 | 各種金型、機械部品、治工具部品 |
最大加工サイズ | ご相談ください |
最大重量 | 20t |
材質 | 鉄、鋳鉄、銅、ステンレス、アルミ、その他の非鉄金属(ご相談ください) |
ベーキング | 280~400°C 1h(硬化処理) |
名称 | 外観色調 | 比率 | 分類 |
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ニッケルテフロン (Ni-P-PTFE) |
・非粘着性に優れ、離型性の向上 ・低摩擦係数のため、滑り性の向上 |
低含有タイプ (PTFE:10~15vol%) 中含有タイプ (PTFE:20~25vol%) 高含有タイプ (PTFE:30~35vol%) |
複合めっき |
ニッケルリンタングステン (Ni-P-W) |
・滑り性に優れ、硬度も高い(Hv750) ・耐摩耗性に優れる |
Ni:86~89%、P:8~9%、W:3~5% | 合金めっき |
ニッケルボロン (Ni-B) |
・耐熱性に優れ、硬度も高い(Hv700) ・ハンダ付け性に優れる |
Ni:99%、B:1% | 合金めっき |
ニッケルセラミック (Ni-SiC) |
・耐摩耗性に優れる。 ・ニッケル系皮膜では最も硬度が高い(Hv800) |
SiC:約10vol% | 複合めっき |
皮膜 | 用途 | 応用部品 |
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ニッケルテフロン (Ni-P-PTFE) |
・低摩擦で安定した摺動が求められる部品 ・離型性・撥水性が求められる製品 |
モーター、ポンプ、ベアリング、シリンダー、プラスチック・ゴム成形金型など |
ニッケルリンタングステン (Ni-P-W) |
・滑り性と硬度が求められる部品 | プリンターのロール、カメラ、ベアリング、シューター、ギヤなど |
ニッケルボロン (Ni-B) |
・耐熱性が求められる部品 ・はんだ付け性が求められる部品 |
内燃機関部品、油圧系、駆動部品、基板、リードフレームなど |
ニッケルセラミック (Ni-SiC) |
・耐摩耗性と硬度が求められる部品 | 油圧ポンプ部品、射出成形ノズル、シリンダーピストン、ヒートブロックなど |
お客様のご要望にお応えできるよう、特殊な製品やめっき皮膜にもトライさせていただいております。